星降る夜
広間には、既に大勢の民衆が集まっていた。
「おはようございます姫様」
「おはようございます」
「おはようございますロワ王女」
「おはようございます」
……こんな会話を延々繰り返し、民衆との親睦を深める。
(あーぁ、退屈……)
民衆に会うのは嫌いではない、寧ろ普段会うことのない人達と会うのは楽しい。
……ただ、刺激が足りないのだ。
「姫様、謁見が終わったら散歩でございます」
耳元で言われ、私は辟易した。
「・・・ねぇ、もう少しなんとかならない?」
イザヤは聞こえたのか、不思議そうに此方を見詰め
「朝食がお気に召しませんでしたか?」
はぁ、私は小さく溜め息を吐き、残りの謁見を終わらせたのだった。