星降る夜
私が、200年前のノアさん・・・?
いまいちピンと来ないイザヤの物言いに私は2人の方を向いた。
「覚えがありますよね?」
ノアさんの視た「夢」は一週間前に私が体験したことに酷似していた。
一週間前、諸国の要人達が集まる晩餐会を抜け出した私は、愛犬のフロウと共に城内にある小川の側を散歩していた。
(少し歩いたら帰ろう。どうせ私の結婚の話になるんだろうし。)
夜空を眺めながら歩いていたら、突然誰かにぶつかった。
「きゃ!?」
「・・・っ、すみません、お怪我はありませんか?」
私がぶつかったその人は言うとドレスに付いた汚れを払ってくれた。
「あ、ありがとう……」
お礼を言おうと振り向くとその人はいなくなっていた。
「・・・その夢・・・」
私が話終わると、ノアさんは此方を見詰めて目を見開いていた。