クロス×ラブ

｢ちょっと、呪いって、あなたは昨日はこれは願いを叶えるものだって言ったじゃない！｣

｢ですから、それは！｣
｢なによ！｣

｢呪いとはいいますけど、結局あなた達の願いは叶ってるわけです。手段とかそういう事までこちらは責任を持てませんし、そういうリスクがあっても責任持てません！｣

この女。

昨日はあんなに、冷静に、話しをしていたのに

結局、クレームをつけたらよく分からない説明をするどこぞのオペレーターみたいだと沢口は思った。

｢じゃあ、この状況も含めて返品したいんだけど！｣

本当はしたくない。

この身体でもう少しいたいという気持ちもあったが、このいらつく状況に口は思うような事を言わない。

｢でしたら、108日経てば元に戻るので、それまでお待ち下さい。先程言ったように呪いは108夜なので、108日経てば何もしなくても元に戻りますので。それに今それを手放すとあなた達の魂は身体に安定しないので、少しの衝撃で身体から抜けて、二度と現世には戻ってこれませんよ｣