* promise *
『こんな所でなにやってんだよ…』



“27の女が1人やけ酒ですか?”突然現れたヒロがため息混じりにそう言うと、少し距離を開け隣へ座った。



「笑いたきゃ笑えば?」



よく“あんな大人にはなりたくない”って言ってた張本人が、このザマなんだから。



目尻に溜まった涙を気付かれない様に拭くと、ヒロを見た。



『別に笑わねーよ』

「じゃあ何しに来たの?」

『なかなか連絡よこさねーからだろ』

「だって、まだ家着いてないし」



なんで、私は憎まれ口しか叩けないんだろ…。

心配して探しに来てくれた事分かってるのに。



『相変わらず素直じゃねーな』

「悪かったわね、素直じゃなくて」



そんな事言われなくたって、自分が一番よく分かってるよ。


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