青空バスケ
「峰原……さん?」
「アズイチのキャプテンだよ。
峰原敦。
一年の頃、試合を見たことがある」
あの人がキャプテン……。
すると、峰原さんは鳴瀬先輩の声に気がついたのか、鳴瀬先輩を見て小さく笑った。
「ウチの部員が迷惑かけたな」
「いや、俺はそうでも。
ま……後輩はイラッときてるみたいだけど」
そう言って鳴瀬先輩は大和の方をチラッと見た。
「アキ。お前何言ったんだ」
「別に、大したこと言ってないですよ」
「……まったく。そろそろ行くぞ。
みんな待ってる」
「はーい」
アキ君はもう一度大和の方を見てニヤッと笑うと、峰原さんに押されるようにして出ていってしまった。