青空バスケ
「東第一は昔から強豪校として有名だが、つい数年前まで予選を通過できずに低迷していた時期があった。
お前らが高校に入る前のことだから知らないと思うがな」
ハル兄が卒業してちょっと経ってからってことか……。
「そんなアズイチを変えたのがあの男、峰原敦」
「変えた……?」
「若干一年生ながらもPGを務め、チーム全体を引っ張っていった。
天性のリーダーシップというやつかな。
一年生に二年と三年がついていく姿には舌を巻いたよ」
そう言って監督は苦笑いした。
「それで……その年のアズイチは……」
「全国ベスト4だ」
……ベスト4。
……峰原さんは全国区のPGってことか。
「……さて。
そんな峰原に鳴瀬はどう対応するかな」
「……あの人もしぶといですよ」
何てったって、このメンツをまとめてるウチのキャプテンなんだ。
みんなが信頼してる。
「……ん?」
俺は何か違和感を感じた。
何だ……?
この感じ……。