青空バスケ
トン、トンとリズム良く聞こえるドリブル。
キュッ、キュッというバッシュ音。
「……南雲先輩。
これ、遊びじゃなくて偵察っすよね?」
「あれ?言わなかったか?
偵察しに行くって」
言ってねぇよ!!
……とツッコみたかったが、睨まれそうなのでやめておく。
「三里高校……んー……どっかで聞いたことあるかも」
「そうか?
全然聞いたことねぇけど」
「絶対あるって!
うーん……何だっけ」
頭を悩ませる栞奈。
俺は目の前で繰り広げられている三里高の部活風景を眺めていた。
そういえばこうやって他校の練習をちゃんと見るのって初めてかも。
「大和、蓮。
こういうのもいい勉強だからな。
ちゃんと見とけよ」
「何か……鳴瀬先輩が初めて先輩らしく見えた」
「奇遇だな……俺もだ」
「お前らな……!!」
ウソです、鳴瀬先輩。
尊敬してます(笑)