青空バスケ


「ねー、知ってる?
ここのエースって超テンション高いんだよ」


相沢先輩が前に立ってる栞奈の頭をいじりながら言った。


「そんなにテンション高いんですか?」

「カンちゃんみたいに可愛い感じの人だよー」


可愛い感じの超テンション高い人……。

てか、さりげなく栞奈のこと可愛いって……!!


「大和、顔怖くなってるー」


あはは、と笑う相沢先輩。

この人は無意識なのかわざとなのか分からない……。


「確かにアイツ、超テンション高いよな。
夏樹とは違った感じの子供みてぇな感じ」

「ちょっとレイレイー。
俺子供っぽくないって!」

「お前ら全員ガキだろ……」


鳴瀬先輩の小さな呟きは誰にも聞こえなかった。


< 30 / 201 >

この作品をシェア

pagetop