青空バスケ

「でも、見た感じそんなにテンションの高い人いなくないっすか?」


蓮が体育館の中を見回しながら言う。

確かに……そんなにテンションの高い人なら目立つはずだけど。


「うおー!!!すごー!!
なんか知らない人達がいっぱいいるし!!」


……何か後ろからバカデカい声が聞こえてきた。


「栞奈ちゃん……俺、この声聞いたことあるかも」

「あ……思い出した。
三里高って……」


そんな栞奈の声を遮るようにまたもや聞こえるバカデカい声。


「あれ?あれあれ!?!?
大和じゃん!!
あ、栞奈ーっ!!!」


ブンブンと勢いよく手を振ってくるあの人……。


「杉崎先輩が行った高校だよ、三里高校って」

「……うん、もう分かってる」


メッチャ手振ってるよ……あの人。

あ……蓮ちゃん、すげぇ引いてんじゃん……。


「久しぶりー!!
元気だった!?俺は元気だよー!!
大和、また大きくなったんじゃない!?
栞奈ー!!
相変わらずちっちゃいねー!!
ヤバッ、テンション上がったー!!」


出た、杉崎先輩のマシンガントーク。


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