青空バスケ
「おい……お前ら、知り合いか?」
南雲先輩が若干引きながら聞いてきた。
「中学のときの先輩っすよ」
「マジで……!?」
先輩達がみんなビックリしてる。
杉崎和也―スギサキ カズヤ―
俺の一つ上の高校三年生。
中学のときの先輩で当時の副部長。
「栞奈ー!!」
「ひゃっ……杉崎先輩!」
栞奈にギュッと抱きつく杉崎先輩。
これは……ダメだ。
「先輩!栞奈から離れてください!」
「えー、いいじゃん!!
久々の再会だよー!!
大丈夫、後で大和にもやる予定だから!!」
「遠慮します!
ってか、本当に離してくださいって!」
しょうがないなー、と言って渋々栞奈から離れる杉崎先輩。
「大和は変わらないねー!!
栞奈が大好きなところとか!!」
「なっ……そんなんじゃないっすよ!!」
俺がそう反論すると、杉崎先輩は不思議そうに首を傾げた。
「大和ちゃん……もしかしてまだ……」
杉崎先輩の言いたいことは大体分かった。
まだ告白してないのかって聞きたいんだろ?
「……そうっすよ。
まだです」
「何だー!!俺てっきりそうなのかと思ってたよー!!
まぁ、大和ちゃんはヘタレだからねー!!」
誰がヘタレだ!!
……いや、まぁ間違ってない気もするけど。