青空バスケ
偵察が終わると、俺達二人は杉崎先輩を校門の前で待っていた。
「Cブロックに杉崎先輩……。
他のブロックにま先輩達いんのかな~……」
「いるよ、きっと。
大和にとっては強敵だね」
「何?
もしかして心配してる?
負けるんじゃないかって」
すると、栞奈はクスッと小さく笑った。
「ちょっとね。
……でも、約束してくれたでしょ?」
「……あぁ。
俺、約束は絶対に守る主義だから」
「知ってるよ。
大和と一緒にいるの、今年で17年目だもん」
もう17年か……。
そんなになるのか……。
「大和」
「ん?……って、お、おい……!!」
ギュッと後ろから俺に抱きつく栞奈。
……出た、栞奈の抱きつき癖。
最近はないから治ったと思ってたから……不意打ちは結構くる……。
「やっぱ大和の背中あったか~い」
そう言って俺の背中に頬をくっつける栞奈。
栞奈は人のこの背中の温かさが好きらしい。
昔からよくやられた。