青空バスケ
輝いていたあの日。
栞奈side

「……え?
大和に何があったのか教えてほしい?」


蓮ちゃんは真面目な顔でゆっくり頷いた。

先輩達も気になるようで、手を止めてこっちを見てきた。


「隠れてコソコソ聞き出すってのも悪いとは思うんだけどさ……でも、絶対大和は口割らないし。
だけど、ちゃんと大和のこと知りたいっつーか……」

「蓮ちゃん……」

「俺…… 大和と知り合ってから一年ぐらいしか経ってないし、岬みたいに大和のこと何でも知ってるわけじゃないけどさ……。
でも、心配なんだよ。アイツが。
……仲間だし」


……そうだよね。

心配だよね。

あたしが蓮ちゃんの立場でも、きっとそう思うよ……。

ちょうど大和は先生に呼ばれてここにいないし……。



「……分かった。話すね。
先輩達もよかったら聞いてください。
……中学の頃の話を」


先輩達が周りに集まってきたのを確認してから話始めた――

< 53 / 201 >

この作品をシェア

pagetop