青空バスケ

―中学二年―

あたしも大和も光ヶ丘中学のバスケ部に所属してました。

そのとき同級生だったのが中山暁弥。

この前会ったアキ君です。

大和とアキ君はバスケ部の2トップ。

だけど、大和よりもアキ君の方が強かったんです。


「また負けた……!!」


大和とアキ君はいつも1on1をしてました。

ちょうど今の大和と花井君と同じように。


「でも、昨日より動きよくなってるよ。
さすが、大和。吸収力半端ないな」


いつも遅くまで残ってバスケして。

いつの間にかあたしは体育館の最後の鍵閉め当番に任命されてました。


「二人共!!
もう鍵閉めちゃうよ!!」

「ヤッベ、もうこんな時間……」

「あーあ。
大和の大好きな栞奈ちゃんが怒ってんぞー」

「うるせぇよ」


大和は一度もアキ君に勝ったことはないけれど、二人は良いライバルでした。

そして、仲の良い親友でした。


「暁弥!また明日も勝負な!」

「何なら今からやるか?」

「早く着替えて!!
本当にこのまま鍵閉めるからね!!」


正にバスケ馬鹿です。

そんな二人にあたしはよく手を焼いてました。


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