青空バスケ

「……仲間、か」

「もちろん栞奈もだからな」

「あたしも?」

「当たり前だろ。
栞奈は俺達を支えてくれる大事な仲間だ」


マネージャーになってからそんなこと言われたのは初めてでした。

嬉しくて嬉しくて……ちょっと泣きそうになっちゃいました。


「アキ君っ……」

「え、栞奈?」

「暁弥、何泣かせてんだよ」

「ちょっ……え!?マジ……?
ご、ごめん、栞奈!」

「違っ……そうじゃなくて……嬉しくてっ……」


アキ君は急に泣き始めたあたしを見て焦ってて。

大和はそんなアキ君とあたしを見て笑ってて。


こんなどうしようもないぐらい普通の日々がずっと続くと思ってました。

卒業するまで、当たり前のようにこんな日々が続くって……ずっとそう思ってました。

でも……この約束をした日。

この日からそう時が経たない内にそんな当たり前の日々はなくなりました。

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