tearless【連載中】
「璃琥、バイトして生活してんでしょ?」
エレベーターに乗ってすぐ、私はポツリと呟いた。
相変わらず表情は変わらなかったけど、手がピクリと反応を見せたのを見逃さなかった。
『だったら?』
「私、自分の物は自分で買うから」
『何?心配してんの?』
「いけない?」
普通だったら、親が生活費だしてくれる。
高校生のするバイトなんて小遣い稼ぎでしょ?
好きなことしたり、好きな物買ったり…。
違う?
高校生が1人で生活していくって想像以上に大変だと思うよ?
『葵に心配されちゃおしまいだな…俺も』
「はっ、何それ?普通、心配するでしょ?」
好きな人の心配するのはいけない事?
少しでも楽にしてあげたい。
助けてあげたい。
そう思うのがいけないっていうの?
『嘘だよ…』
“…ありがとな”今にも消えそうな声で呟くと、ちょうど1階に着いたエレベーターは狭い空間をゆっくりと開放していった。
“璃琥がありがとう…?”
俺様で口悪くて一言多い璃琥が?
余りの衝撃にすっかりエレベーターを降りることを忘れていた私。
口をポカンと開け、ただ璃琥の背中を見つめていた。
エレベーターに乗ってすぐ、私はポツリと呟いた。
相変わらず表情は変わらなかったけど、手がピクリと反応を見せたのを見逃さなかった。
『だったら?』
「私、自分の物は自分で買うから」
『何?心配してんの?』
「いけない?」
普通だったら、親が生活費だしてくれる。
高校生のするバイトなんて小遣い稼ぎでしょ?
好きなことしたり、好きな物買ったり…。
違う?
高校生が1人で生活していくって想像以上に大変だと思うよ?
『葵に心配されちゃおしまいだな…俺も』
「はっ、何それ?普通、心配するでしょ?」
好きな人の心配するのはいけない事?
少しでも楽にしてあげたい。
助けてあげたい。
そう思うのがいけないっていうの?
『嘘だよ…』
“…ありがとな”今にも消えそうな声で呟くと、ちょうど1階に着いたエレベーターは狭い空間をゆっくりと開放していった。
“璃琥がありがとう…?”
俺様で口悪くて一言多い璃琥が?
余りの衝撃にすっかりエレベーターを降りることを忘れていた私。
口をポカンと開け、ただ璃琥の背中を見つめていた。