tearless【連載中】
ベッドに座る璃琥の前に着くと、腕を引かれて足の間に“ストン”と座らされた私。



『いい匂い…』



後ろから抱きしめると、首もとに顔を埋める。



“今日の璃琥、やっぱ変…”



でも、こーゆうのも悪く無いかな?

なんて…。



「星、綺麗だね…」



そう呟くと、顔を上げた璃琥は“ん…”いつもと同じ返事をした。



『夏休み…バイトで会えなくて悪りぃな…』

「ううん、大丈夫」



本当は寂しいけど、大丈夫だよ。

璃琥はバイトしなきゃ生活出来ないんだし…。



「璃琥は寂しい…?」

『…別に』

「…そぅ」



お互い素直じゃないと、会話が寂しいね…。

でも、きつく抱きしめる体が“寂しい”って言ってるのが分かる。

冷たい言葉とは裏腹に感じる体はとても温かくて。

この温もりを絶対離したくないって、

この温もりを絶対他の人に知られたくないって、

キラキラと輝く星を見つめながら強く思った。


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