tearless【連載中】
平日という事もあり店内には数組しか客が入っておらず、10分程で運ばれてきたパスタとアイスティー。

テーブルに置かれた2つのお皿からは湯気にのっていい匂いが漂っていた。



『美味しいそう♪歌ったからお腹空いちゃった。食べよ?』

「うん」



カチャカチャと音をた立てながらパスタをフォークに巻き付けると、それを口に運んだ。



『ところでさ、何で真那斗くんと別れたの?』



紅茶をストローでクルクル回しながら“カラン、カラン”と涼しげな音を出しているグラスを眺め考え込んでいる結衣。



『上手くやってたんじゃ無かったの?』

「最近、そうでも無かった」

『そんな風には見えなかったけどな…』



そう呟いて、ストローを加えた。

私はグラスの紅茶が少なくなっていくのを見つめながら溜息を吐く。


 
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