tearless【連載中】
「湿布?」

『何もしないよりマシだろ?それに、こうなったの俺のせいだしな…』



申し訳なさそうにする璃琥がすごい可愛いくて、思わず漏れた笑み。

また、何か言われんだろーな…。

なんて思ってた私だったけど“やっと笑ったな?”そう言って、璃琥も笑みを漏らした。



すごく綺麗な笑顔。

金色の髪にも、キラキラと輝く太陽にも負けない程の笑顔…。



「冷たっ…」

『当たり前だろ…』



そんな私をよそに、肩に湿布を貼る璃琥にはもう笑顔は無くて…。



“もっと笑えばいいのに…”



心で呟いていた。



テープも貼ってくれて、とりあえず処置が終わると、ブラウスのボタンを閉める私。



『痛み酷かったら病院行けよ?』

「…うん」



最近の璃琥は何か優しい。

雹でも降るんじゃ無いかと思ってしまう私は、ちょっと酷い?



「手、見せて」

『あ?』

「だから、手!!血…出てたでしょ?」

『あー、俺はいい』



“お前は自分の心配してろ”意地悪く笑って、結局、璃琥は見せてはくれなかった。


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