tearless【連載中】
高校に入学してすぐの事。
1人で買い物に出掛けた帰り、中学時代仲良かった男友達、亮太(りょうた)に偶然会った。
「久しぶり~」なんて、卒業してから1ヶ月しか経ってないのに、そんな会話をしていた私達。
そんな中、すぐ横に止まっていた白いワンボックスカーの窓が開き『知り合い?』と、亮太に話し掛ける男がいた。
茶色の少し長めの髪に、綺麗に整った顔。
左耳には3つのピアスが光っている。
窓から投げ出された手に吸いかけの煙草を持ちながら、私へと視線を向けたこの男。
それが祐樹だった。
『中学の友達っす』
『そう…』
亮太と一言だけ交わすと、再び私に視線を向けた祐樹は『すごい荷物だね。送ってくから乗りなよ?』笑顔を私に向ける。
確かに自分の服や友里に頼まれた物などを買い込んでいた為、結構な量を抱えていた。
だからって“じゃあ、お願いします”なんて言えるハズも無い。
亮太の知り合いとはいえ、今さっき会った人の車に乗るのは抵抗がある。
「大丈夫です。家、近いんで」
“じゃあね”亮太に笑顔を向けると、車に乗る祐樹にも軽く頭を下げ、私はその場を後にした。
1人で買い物に出掛けた帰り、中学時代仲良かった男友達、亮太(りょうた)に偶然会った。
「久しぶり~」なんて、卒業してから1ヶ月しか経ってないのに、そんな会話をしていた私達。
そんな中、すぐ横に止まっていた白いワンボックスカーの窓が開き『知り合い?』と、亮太に話し掛ける男がいた。
茶色の少し長めの髪に、綺麗に整った顔。
左耳には3つのピアスが光っている。
窓から投げ出された手に吸いかけの煙草を持ちながら、私へと視線を向けたこの男。
それが祐樹だった。
『中学の友達っす』
『そう…』
亮太と一言だけ交わすと、再び私に視線を向けた祐樹は『すごい荷物だね。送ってくから乗りなよ?』笑顔を私に向ける。
確かに自分の服や友里に頼まれた物などを買い込んでいた為、結構な量を抱えていた。
だからって“じゃあ、お願いします”なんて言えるハズも無い。
亮太の知り合いとはいえ、今さっき会った人の車に乗るのは抵抗がある。
「大丈夫です。家、近いんで」
“じゃあね”亮太に笑顔を向けると、車に乗る祐樹にも軽く頭を下げ、私はその場を後にした。