tearless【連載中】
そこから先はあっという間で。

抱き抱えた私をベッドに落とすなり、重なった唇。

上に跨がる祐樹は月明かりに照らされ、妖艶な色気を放っていた。

啄む様なキスの後、深く入り込んでくる舌は私の口内を侵すと、首筋に華を咲かせていく。

なぞる様に動く指先は、確実に私を追い詰め理性を飛ばしていった。



「んッ…」



断続的に与えられる刺激に甘い吐息を漏らせば、“あおい…”囁かれる言葉に全身が熱を帯びるのが分かる。



「ゆうき…」



汗ばんだ体に腕を伸ばすと、漆黒の瞳に私を映しながら更に大きくなる衝動に生理的な涙が浮かんだ。

ギシギシと音を立てるベッドに揺られ、嫌って程鳴かされた私はもう限界寸前で。



「あぁっ…、」



頂点に達すると同時に、意識を手放した。


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