tearless【連載中】
男の1人暮らしってもっと汚いイメージだったけど、結構綺麗で驚いた。

ここもやっぱり白を基調とした家具で統一され、清潔感がある。



服を脱ぎ浴室に入ると、熱いシャワーを頭からかぶる。

少しずつ曇っていく鏡に映る姿にはいくつもの華が咲き、情事のあとをはっきりと残していた。



「はぁ…」



酔った勢いと云えばそれまでだが、祐樹の瞳に私はどの様に映ったのだろう…。

考えれば考える程気分は沈み、それは浴室を出た後も消える事はなかった。



髪を拭きながらリビングに戻ると、そこに祐樹の姿はなく、聞こえてきたのは寝室からの声。



誰かと電話でもしているのだろうか?



内容は分からないが、邪魔をしてはいけないと思い、とりあえずソファーに腰を下ろした。


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