tearless【連載中】
烏龍茶を喉に流し込みながら、祐樹の時々突き放す様な言動に浮き沈みする自分を、心底面倒くさいと思った。
それでも感情をコントロール出来る程、私は大人じゃなくて。
寝室に行くと、既にベッドに横たえる祐樹に、また胸がギュッとなった。
少し前にここで体を重ねたのを忘れてしまいそうな程ひんやりした空間。
「ゆうき…」
ぽつり、呟くとベッドに手をつく。
“ん?”寝返りをうった祐樹がこっちを向くと、パサッと落ちた髪の隙間から覗く瞳。
「隣、寝てもいいの?」
闇に溶け込む漆黒の瞳に問いかければ、フワッと空けられた空間にゆっくりと足を滑らせた。
静寂に包まれた寝室。
ぼんやりと照らされる月明かりが、やけに儚げで。
隣に祐樹がいるのに1人ぼっちみたいに感じられたのは、余りにも普通すぎる祐樹がいたからだろう。
『おやすみ』
「あのさ…」
『なに?』
「なんで私としたの?」
素朴な疑問だった。
と云うより、理由が欲しかったのかも知れない。
例え意にそぐわない答えだったとしても、私を求めてくれたんだと思いたかった。
『セックスに理由なんているの?』
それでも感情をコントロール出来る程、私は大人じゃなくて。
寝室に行くと、既にベッドに横たえる祐樹に、また胸がギュッとなった。
少し前にここで体を重ねたのを忘れてしまいそうな程ひんやりした空間。
「ゆうき…」
ぽつり、呟くとベッドに手をつく。
“ん?”寝返りをうった祐樹がこっちを向くと、パサッと落ちた髪の隙間から覗く瞳。
「隣、寝てもいいの?」
闇に溶け込む漆黒の瞳に問いかければ、フワッと空けられた空間にゆっくりと足を滑らせた。
静寂に包まれた寝室。
ぼんやりと照らされる月明かりが、やけに儚げで。
隣に祐樹がいるのに1人ぼっちみたいに感じられたのは、余りにも普通すぎる祐樹がいたからだろう。
『おやすみ』
「あのさ…」
『なに?』
「なんで私としたの?」
素朴な疑問だった。
と云うより、理由が欲しかったのかも知れない。
例え意にそぐわない答えだったとしても、私を求めてくれたんだと思いたかった。
『セックスに理由なんているの?』