tearless【連載中】
「う…ん…」
一応返事はしたものの、意識の大半は別な所に飛んでいて…。
あの目のせいだ。
私の事を見透かしてる様な鋭くて冷たい目。
嫌いだったあの瞳―…。
新条 璃琥を見ると、思い出しちゃって胸の奥が痛むんだ。
『また泣きそうな顔してる…』
握られた手に力が入り、何となくいつもと様子が違う事に違和感を感じながらも顔を上げる事が出来なかった私。
『……葵にそんな顔させるのは誰なの…?』
“真那斗くんじゃない…よね…”
思い掛けない言葉に、ドクン、ドクンと脈が波打つ。
『…私…には話せない?』
すごく切なそうに絞り出される言葉にギュッと目を瞑る私。
“ずっとずっと心配だった。葵が壊れちゃうんじゃないかって…”
“泣きそうな顔してるクセに涙1つ流さないで、無理して笑顔作って…”
次々と出てくる言葉に胸を鷲掴みにされた様な息苦しさに襲われ、知ってて今まで何も言わなかった結衣にまた心で謝る事しか出来なかった。
『…そんな葵…見たくない…』
その時だった。
握り締めていた手が震え、私の腕に生温かいものが零れ落ちた。
嘘―……。
泣いてるの?
「…ごめん、結衣ッ!!」
気が付くと私はイスから立ち上がり結衣をギュッと抱き締めていた。
一応返事はしたものの、意識の大半は別な所に飛んでいて…。
あの目のせいだ。
私の事を見透かしてる様な鋭くて冷たい目。
嫌いだったあの瞳―…。
新条 璃琥を見ると、思い出しちゃって胸の奥が痛むんだ。
『また泣きそうな顔してる…』
握られた手に力が入り、何となくいつもと様子が違う事に違和感を感じながらも顔を上げる事が出来なかった私。
『……葵にそんな顔させるのは誰なの…?』
“真那斗くんじゃない…よね…”
思い掛けない言葉に、ドクン、ドクンと脈が波打つ。
『…私…には話せない?』
すごく切なそうに絞り出される言葉にギュッと目を瞑る私。
“ずっとずっと心配だった。葵が壊れちゃうんじゃないかって…”
“泣きそうな顔してるクセに涙1つ流さないで、無理して笑顔作って…”
次々と出てくる言葉に胸を鷲掴みにされた様な息苦しさに襲われ、知ってて今まで何も言わなかった結衣にまた心で謝る事しか出来なかった。
『…そんな葵…見たくない…』
その時だった。
握り締めていた手が震え、私の腕に生温かいものが零れ落ちた。
嘘―……。
泣いてるの?
「…ごめん、結衣ッ!!」
気が付くと私はイスから立ち上がり結衣をギュッと抱き締めていた。