tearless【連載中】
『閉めてくんない?』
濡れる。相変わらずな新条璃琥にイライラしながらも、風が強くなり中に入り込んでくる雨に仕方なくガラス扉を閉めた。
『なぁ…』
「何ですか?」
なるべくこの人と関わりたくなくて、早く雨が止む事を祈る私。
『葵…』
低い声で突然呼ばれた自分の名前に、反射的に後ろを振り返ると“やっぱ葵って言うんだ?”って納得した表情を見せる。
「だったら何ですか?」
放っておいて欲しくて素っ気なく返事したのに。
『っつーか、その性格直せば?』
顔色一つ変えず失礼極まりない事を言うこの男に、怒りを通りこし唖然としてしまった私は口がポカンと開いてしまった。
『なんつ―顔してんだよ?』
“やっぱバカだな”そう付け加えると、少しだけ口角を上げる。
本当に一瞬だったけどその顔が余りにも綺麗すぎて、私の思考が数秒停止した。
「雨…止まねぇな…」
相変わらずガラス扉の向こうでは凄い音を立て降り続いてる雨。
もう帰りたい…。
これ以上この男といると、おかしくなる。
濡れる。相変わらずな新条璃琥にイライラしながらも、風が強くなり中に入り込んでくる雨に仕方なくガラス扉を閉めた。
『なぁ…』
「何ですか?」
なるべくこの人と関わりたくなくて、早く雨が止む事を祈る私。
『葵…』
低い声で突然呼ばれた自分の名前に、反射的に後ろを振り返ると“やっぱ葵って言うんだ?”って納得した表情を見せる。
「だったら何ですか?」
放っておいて欲しくて素っ気なく返事したのに。
『っつーか、その性格直せば?』
顔色一つ変えず失礼極まりない事を言うこの男に、怒りを通りこし唖然としてしまった私は口がポカンと開いてしまった。
『なんつ―顔してんだよ?』
“やっぱバカだな”そう付け加えると、少しだけ口角を上げる。
本当に一瞬だったけどその顔が余りにも綺麗すぎて、私の思考が数秒停止した。
「雨…止まねぇな…」
相変わらずガラス扉の向こうでは凄い音を立て降り続いてる雨。
もう帰りたい…。
これ以上この男といると、おかしくなる。