tearless【連載中】
「いっ…」
“ゴンッ!!”と凄い音と共にクラクラする頭。
何でこんな事ばっかり…。
『さらにバカになったんじゃねぇ?』
そう言いながらも私の後頭部へ手を廻し“平気だな”って軽く溜息を吐く新条 璃琥。
目の前に見える首筋が妙に色っぽくて、また私の鼓動が高鳴り始めた。
“ドクン、ドクン…”
香水の匂いも重なりどんどん大きくなる鼓動に耐えきれなくなって“近い”と腕で胸を押し戻す。
『ったくうるせー女だな』
“マジ調子狂う”と、頭をグシャグシャにしながら私から離れ、また下駄箱の段差に座り込んだ。
ガンガンする頭を抑えながら、離れた事にホッとしていると“ゆうきって誰?”下を向いたままポツリと呟く。
「……、」
答えられずに目が泳ぐ私に視線を向けた新条 璃琥は更に“そいつ、俺に似てる訳?”と、静かにでもハッキリ口にした。
雨音がすぐ後ろから聞こえる中、完全にガラスに預けていた背中をゆっくり離すと息を大きく吸い込む。
『祐樹は元彼。あんたに似てる…』
冷たい目とかその命令口調とか…。
アイツに似た冷たい目は嫌いだけど、あんたは祐樹じゃなくて新条 璃琥なんだよね。
そう、祐樹じゃなくて新条 璃琥なんだから…。
“ゴンッ!!”と凄い音と共にクラクラする頭。
何でこんな事ばっかり…。
『さらにバカになったんじゃねぇ?』
そう言いながらも私の後頭部へ手を廻し“平気だな”って軽く溜息を吐く新条 璃琥。
目の前に見える首筋が妙に色っぽくて、また私の鼓動が高鳴り始めた。
“ドクン、ドクン…”
香水の匂いも重なりどんどん大きくなる鼓動に耐えきれなくなって“近い”と腕で胸を押し戻す。
『ったくうるせー女だな』
“マジ調子狂う”と、頭をグシャグシャにしながら私から離れ、また下駄箱の段差に座り込んだ。
ガンガンする頭を抑えながら、離れた事にホッとしていると“ゆうきって誰?”下を向いたままポツリと呟く。
「……、」
答えられずに目が泳ぐ私に視線を向けた新条 璃琥は更に“そいつ、俺に似てる訳?”と、静かにでもハッキリ口にした。
雨音がすぐ後ろから聞こえる中、完全にガラスに預けていた背中をゆっくり離すと息を大きく吸い込む。
『祐樹は元彼。あんたに似てる…』
冷たい目とかその命令口調とか…。
アイツに似た冷たい目は嫌いだけど、あんたは祐樹じゃなくて新条 璃琥なんだよね。
そう、祐樹じゃなくて新条 璃琥なんだから…。