tearless【連載中】
『あのさ―、俺名前あんだけど?』
呆れた顔で私を見るから“新条 璃琥”って呟いてやった。
でも、その呼び方が良くなかったのか薄暗い空間にピリッとした空気が流れ、同時にあの冷ややかな視線が再び向けられた。
「えっと…新条…先輩」
先輩なんて付けたくないし、名前すら呼ぶのも嫌だけど、機嫌を損ねるよりマシだ。
『何かしっくり来ねえな』
首を傾げ、視線が外れると“先輩つけたじゃん…”って小さな声で呟いた私。
別に呼び方なんてどうでも良い。
そんな事より一刻も早くこの場から去りたかった。
『タメ口ねぇ…。本当お前って可愛くねぇな』
“ハー”と大きい溜息をつく新条…先輩。
“別に可愛くなくて結構です!!”そう言い放つと私もさっき座った場所に戻り、腰を下ろした。
“本当、ムカつく”
何が先輩だ!!溜息つきたいのはこっちだっての!!
こんな奴にドキドキしたなんて一生の不覚。
「なぁ…」
まだ何か言い足りないのが、下駄箱越に飛んでくる声に“何ですか?先輩”と嫌みたらしく答えた。
呆れた顔で私を見るから“新条 璃琥”って呟いてやった。
でも、その呼び方が良くなかったのか薄暗い空間にピリッとした空気が流れ、同時にあの冷ややかな視線が再び向けられた。
「えっと…新条…先輩」
先輩なんて付けたくないし、名前すら呼ぶのも嫌だけど、機嫌を損ねるよりマシだ。
『何かしっくり来ねえな』
首を傾げ、視線が外れると“先輩つけたじゃん…”って小さな声で呟いた私。
別に呼び方なんてどうでも良い。
そんな事より一刻も早くこの場から去りたかった。
『タメ口ねぇ…。本当お前って可愛くねぇな』
“ハー”と大きい溜息をつく新条…先輩。
“別に可愛くなくて結構です!!”そう言い放つと私もさっき座った場所に戻り、腰を下ろした。
“本当、ムカつく”
何が先輩だ!!溜息つきたいのはこっちだっての!!
こんな奴にドキドキしたなんて一生の不覚。
「なぁ…」
まだ何か言い足りないのが、下駄箱越に飛んでくる声に“何ですか?先輩”と嫌みたらしく答えた。