tearless【連載中】
“ちょっと来い”との言葉(命令)に、もう反論する気にもなれず立ち上がると再び新条先輩の元に行った私。
相変わらず雨は凄い音で降り続き、時々ゴロゴロなる雷。
電気も切れたままで、目の前にはムカつく男がいる。
何て最悪なんだろう…。
「来ましたけど?」
ウンザリしながら新条先輩を見下ろすと、偉そうに座ってる姿が目についた。
『ポケットに煙草入ってるから取って』
「は!?ここで吸うの?」
『そうだけど?』
“そうだけど”って…。
40m先には職員室あるんだよ?
先生に見つかったらどーする訳?
そんな事を考え煙草を取らない私に痺れを切らしたのか、新条先輩は体を起こし自ら煙草を取り出した。
『お前も吸う?』
箱から2本引き出すとそれを目の前に出す。
赤と白の箱には“LARK”と書かれていた。
「私、煙草吸わないから」
そう言うと、1本を箱に押し戻しもう1本を口に加える。
“カチッ”とライターの音を響かせると、火が薄暗い空間に灯され新条先輩の顔をぼんやりと照らした。
『フー……』
息と共に吐き出される煙。
その極普通の仕草でさえ様になってしまうのは、やっぱりコイツが格好いいからなのだろう…。
その吐き出された煙は、私と新条先輩の間をユラユラと昇り匂いだけを残し天井につく前に消えてしまった。
相変わらず雨は凄い音で降り続き、時々ゴロゴロなる雷。
電気も切れたままで、目の前にはムカつく男がいる。
何て最悪なんだろう…。
「来ましたけど?」
ウンザリしながら新条先輩を見下ろすと、偉そうに座ってる姿が目についた。
『ポケットに煙草入ってるから取って』
「は!?ここで吸うの?」
『そうだけど?』
“そうだけど”って…。
40m先には職員室あるんだよ?
先生に見つかったらどーする訳?
そんな事を考え煙草を取らない私に痺れを切らしたのか、新条先輩は体を起こし自ら煙草を取り出した。
『お前も吸う?』
箱から2本引き出すとそれを目の前に出す。
赤と白の箱には“LARK”と書かれていた。
「私、煙草吸わないから」
そう言うと、1本を箱に押し戻しもう1本を口に加える。
“カチッ”とライターの音を響かせると、火が薄暗い空間に灯され新条先輩の顔をぼんやりと照らした。
『フー……』
息と共に吐き出される煙。
その極普通の仕草でさえ様になってしまうのは、やっぱりコイツが格好いいからなのだろう…。
その吐き出された煙は、私と新条先輩の間をユラユラと昇り匂いだけを残し天井につく前に消えてしまった。