tearless【連載中】
―昼休み
日課の化粧もそこそこに、私は4階へと足を運んでいた。
結衣は拓磨くんと電話中で来なかったから、私1人。
何だかんだ言ってもやっぱり彼氏が一番な訳ね…。
「はぁ…。…禁断の領域って感じ」
普段教室から出ないし、ましてや先輩の階なんて授業が無い限り足を踏み入れたりはしない。
昼休みって事もあり、階段から廊下にまで人がたくさん居る。
“早く返して帰ろ”
先輩達の視線を感じながら、袋を握りしめCクラスを目指した。
確か、廊下側の一番後ろだったよね…?
ガヤガヤと煩い廊下を早足で進むと、机に突っ伏して寝ている璃琥が目に入った。
ドアの隅から手を出し肩を突つくと“璃琥”と、小さな声で呼ぶ。
が、反応が無い。
「りくっ」
ちょっと声を張り上げた時、クラスに居た1人の男子が私に気付きこっちに向かってきた。
『璃琥に用事?』
その3年生はキラキラと輝く笑顔で私に微笑み掛ける。
ちょっと長めの黒髪には緩いパーマがあてられ、フワフワと柔らかい感じ。
これまた璃琥に負けない位の綺麗な顔をしている。
日課の化粧もそこそこに、私は4階へと足を運んでいた。
結衣は拓磨くんと電話中で来なかったから、私1人。
何だかんだ言ってもやっぱり彼氏が一番な訳ね…。
「はぁ…。…禁断の領域って感じ」
普段教室から出ないし、ましてや先輩の階なんて授業が無い限り足を踏み入れたりはしない。
昼休みって事もあり、階段から廊下にまで人がたくさん居る。
“早く返して帰ろ”
先輩達の視線を感じながら、袋を握りしめCクラスを目指した。
確か、廊下側の一番後ろだったよね…?
ガヤガヤと煩い廊下を早足で進むと、机に突っ伏して寝ている璃琥が目に入った。
ドアの隅から手を出し肩を突つくと“璃琥”と、小さな声で呼ぶ。
が、反応が無い。
「りくっ」
ちょっと声を張り上げた時、クラスに居た1人の男子が私に気付きこっちに向かってきた。
『璃琥に用事?』
その3年生はキラキラと輝く笑顔で私に微笑み掛ける。
ちょっと長めの黒髪には緩いパーマがあてられ、フワフワと柔らかい感じ。
これまた璃琥に負けない位の綺麗な顔をしている。