tearless【連載中】
『いた…』
今一番逢いたくない人の声が背中にぶつかり、それと共に近付く足音。
振り返れなくて、ただ下を向き固まるしか無かった。
『葵…』
名前を呼ばれると同時に腕を掴まれ、無理やり向かい合わせにさせられると“どーしたんだよ?”と珍しく心配そうな口調。
掴まれた腕に鼓動の速度が増し、まともに顔が見れない…。
「…何で…何で来たの…」
こんな姿…
璃琥にドキドキしてる姿なんか絶対見られたく無かったのに…。
『お前が走って居なくなるからだろ…』
わざと聞こえる様にため息を吐き出すと“顔…赤くねぇ?”と痛い所を突かれた。
もう返すことすらままならない状態に加え、頭がだんだんボーッとしてきた私。
璃琥が何か言ってるのに、耳に入ってこない。
“あ…れ…、目が…霞…む”
そう感じたのを最後に、私の意識は途切れてしまった。
今一番逢いたくない人の声が背中にぶつかり、それと共に近付く足音。
振り返れなくて、ただ下を向き固まるしか無かった。
『葵…』
名前を呼ばれると同時に腕を掴まれ、無理やり向かい合わせにさせられると“どーしたんだよ?”と珍しく心配そうな口調。
掴まれた腕に鼓動の速度が増し、まともに顔が見れない…。
「…何で…何で来たの…」
こんな姿…
璃琥にドキドキしてる姿なんか絶対見られたく無かったのに…。
『お前が走って居なくなるからだろ…』
わざと聞こえる様にため息を吐き出すと“顔…赤くねぇ?”と痛い所を突かれた。
もう返すことすらままならない状態に加え、頭がだんだんボーッとしてきた私。
璃琥が何か言ってるのに、耳に入ってこない。
“あ…れ…、目が…霞…む”
そう感じたのを最後に、私の意識は途切れてしまった。