tearless【連載中】
2人きり
「また、風邪引くかな…」
ゆっくり立ち上がると、雨の降る場所へと足を進めた私。
いっその事、風邪をこじらせて入院でもしちゃおうか。
なんて、バカな考えが芽生える。
「ははっ…」
惨めすぎて笑える…。
校門を出ると、少しずつ重さを増す制服が足取りをも重くしていった。
“気持ち悪い”
張り付くブラウスに璃琥の言葉を思い出す。
「嫌いになんてなれない…」
好きになっちゃったんだよ…?
今更嫌いになんてなれる訳無いじゃん…。
ただ…
弱い私は、周りの目が怖いから気持ちに蓋をして、隠すの。
誰にも気付かれない様に…―――。
『…何やってんだよ?』
ちょうど璃琥が曲がるT字路を過ぎて、2m位進んだ時だった。
右腕を掴まれ、引き留められたのは。
振り返らなくても分かる。
璃琥の声。
「離して…」
振り返ることも出来ず、ただ一言発するのが精一杯。
どうして璃琥は、こういつもタイミングよく私の前に現れるんだろう…。
璃琥にだけはこんな姿見られたく無いのに…。
『…離さねぇよ』
“相変わらず可愛げねーな”そう言うと腕を掴む力が強まった。
ゆっくり立ち上がると、雨の降る場所へと足を進めた私。
いっその事、風邪をこじらせて入院でもしちゃおうか。
なんて、バカな考えが芽生える。
「ははっ…」
惨めすぎて笑える…。
校門を出ると、少しずつ重さを増す制服が足取りをも重くしていった。
“気持ち悪い”
張り付くブラウスに璃琥の言葉を思い出す。
「嫌いになんてなれない…」
好きになっちゃったんだよ…?
今更嫌いになんてなれる訳無いじゃん…。
ただ…
弱い私は、周りの目が怖いから気持ちに蓋をして、隠すの。
誰にも気付かれない様に…―――。
『…何やってんだよ?』
ちょうど璃琥が曲がるT字路を過ぎて、2m位進んだ時だった。
右腕を掴まれ、引き留められたのは。
振り返らなくても分かる。
璃琥の声。
「離して…」
振り返ることも出来ず、ただ一言発するのが精一杯。
どうして璃琥は、こういつもタイミングよく私の前に現れるんだろう…。
璃琥にだけはこんな姿見られたく無いのに…。
『…離さねぇよ』
“相変わらず可愛げねーな”そう言うと腕を掴む力が強まった。