tearless【連載中】
緩い時間
――‥‥
―――………
『葵~♪先輩とは上手くいってる?』
相変わらずメイクバッチリの結衣が、私をニヤニヤしながら覗き込んでくる。
結衣にあの日の事を話してからもう1ヶ月が経ち、本格的な夏がやってきた教室は熱気に包まれていた。
璃琥とはあのままズルズルと友達以上恋人未満の関係を続けたまま。
学校中の痛―い視線も相変わらずで、うんざりする毎日。
時々アイツと重なり逃げたくなるけど、いつも傍に居てくれる結衣に何度も助けられていた。
「いつもと変わらないょ…」
一言多い璃琥に、可愛げの無い私。
好きだと言ってくれたけど、私達の関係は何も変わることは無かった。
『ってかさ―、璃琥先輩が毎日学校来るようになったのって、やっぱ葵が居るからだよね~』
“幸せ者ッ”肩をバシバシ叩く結衣に“痛い…”と睨む私達自身もあの日から変わらない…。
「でもさ、このままで良いのかな?」
『え…?』
肩を叩く手を止め、私を見つめる結衣からゆっくり視線を外す。
“待ってやる”って言ってくれたけど、本当にこれでいいのかなって最近思う。
その言葉に甘えて逃げてるだけじゃ無いかって…。
―――………
『葵~♪先輩とは上手くいってる?』
相変わらずメイクバッチリの結衣が、私をニヤニヤしながら覗き込んでくる。
結衣にあの日の事を話してからもう1ヶ月が経ち、本格的な夏がやってきた教室は熱気に包まれていた。
璃琥とはあのままズルズルと友達以上恋人未満の関係を続けたまま。
学校中の痛―い視線も相変わらずで、うんざりする毎日。
時々アイツと重なり逃げたくなるけど、いつも傍に居てくれる結衣に何度も助けられていた。
「いつもと変わらないょ…」
一言多い璃琥に、可愛げの無い私。
好きだと言ってくれたけど、私達の関係は何も変わることは無かった。
『ってかさ―、璃琥先輩が毎日学校来るようになったのって、やっぱ葵が居るからだよね~』
“幸せ者ッ”肩をバシバシ叩く結衣に“痛い…”と睨む私達自身もあの日から変わらない…。
「でもさ、このままで良いのかな?」
『え…?』
肩を叩く手を止め、私を見つめる結衣からゆっくり視線を外す。
“待ってやる”って言ってくれたけど、本当にこれでいいのかなって最近思う。
その言葉に甘えて逃げてるだけじゃ無いかって…。