誘惑男子①~アブノーマルに抱きしめて~
「大人になった昔の男の身体…ほんとは興味あんじゃな~い?」
「あ…、あたしはあんたみたいに、肉食系じゃないしっ」
「そんなこと言ってるうちに、そのナイスバディが朽ち果てるよ」
「うっさい!」
ヤケクソで唐揚げを頬張る。
「それよりさぁ、バレちゃったんなら、この弁当契約はどうなるの?この玉子焼きとも、もう今日でお別れなの?」
理香は好物の玉子焼きを箸で持ち上げ、妙に芝居がかった声を出す。
「バレたのは理香のせいじゃないもん。きっちりスジは通すよ」
「よく言った!さすが彩、あたしが見込んだだけのことあるよ」
「上げたり下げたり、あんたはほんっと調子いいんだから…」