誘惑男子①~アブノーマルに抱きしめて~
「けど今日、彩さんに会って、桐谷敬新宿二丁目疑惑、ようやく晴れましたっ。
いやぁ~、彩さんって、そのベビーフェイスにしてそのスタイル、一見大人の女してるようで天然?って…そのギャップが男には、もうたまらんってゆーか…
敬さんがマジになる気持、すんげぇわかります」
「もぉ~~」
すでに四杯目のカクテルを飲み干した彩は、いい感じで酔いが回ってきている。
「マジだなんて~、和也くんまで…
パートのオバサンをからかわないでよ~」
「オバサンだなんて。彩さん、マジイケてますから。ねぇ、敬さん……敬さん?」
「……えっ?」
「敬さん、人の話、全然聞いてねぇし」
「いや、聞いてたよ。おまえの話が、あんまりいい加減で盛り過ぎだから、途中でバカらしくなって…」