誘惑男子①~アブノーマルに抱きしめて~
「二日酔い、大丈夫?はい」
敬が差し出したミネラルウォーターを取り敢えずは手にしたものの、開いた口がなかなか塞がらない。
「あの…もしかして、ここ…は…」
「ご想像通り、俺のマンションですけど」
えーーーっ!!
敬はふんわりと微笑むと、呆然とベッドヘッドにもたれかかる彩の傍らに腰を下ろした。
「あの…あたし、何か変なこと言ったり、したりしませんでした…よ、ね?」
「覚えてないの?」
黙ってコクンと頷く彩。
「…ったく、しょうがない人だなぁ」
敬はふっと顔を傾け、彩の耳元で甘く囁く。
「昨日の彩、すんげぇよかったよ」
な、な、なんらって?!?!