誘惑男子①~アブノーマルに抱きしめて~
思わず出た大声に周囲の視線が集まり、彩は声をひそめた。
「………ほんとに?」
彩に合わせて理香も声をひそませる。
「ほんとに…。ほらっ、ソーゾーしてごらん?イケメン男子の浴衣姿…」
「…………」
タオルを頭に巻き、少し胸のはだけた敬の浴衣姿が目に浮かぶ。
「ヤバい…」
「露天風呂付きの客室だって…どうするよっ?」
「マジ、ヤバい……」
二人のおバカな妄想は果てしなく膨らんでゆく。
「ねぇねぇ、可愛い浴衣買いに行かない?」
「行く行くっ」
「どうせ、すぐ脱がされちゃうんだけどさっ」
「キャーっ」
「温泉上がりの肌って、火照ってスベスベで…エッチがすんごく気持いいんだって~」
「ヤダーっ」
「ねぇねぇ…桐谷ってアブノーマルプレイ好きなんでしょ?4Pとか、やってみる?」
「イヤーっ、バカーっ、ダメーっ」