笑わない女と俺
次の日から学校で文化祭の用意は始まった。
俺とエミは初日、文化祭の門の設営にまわっている。

昨日の電話の反応から、あまり学校に来る事は期待していなかったが、ちゃんとエミは学校に来ていた。

門の設営は、男子が土台となる木の加工で、女子がその土台に張り付ける飾りの作成だ。
というわけで校庭で男子、女子隣り合わせで作業を行っているわけなのだが。

これだとエミを見張るという名目で同じ班にしたのに、作業をしているとあいつの状態を確認するのが難しい。
隣り合わせといっても少しは離れているわけで。

そこは考えものだった。

まあ、幸いとして作業を始めてからしばらくチラチラと動向をうかがうも、特にトラブルらしい事は起こっていないようだ。

まあ、あいつもわざわざそんな面倒くさい事にしたいとは考えていないだろうし、俺の取り越し苦労だったか。
そう思い、俺は自分の作業に集中することにする。

まずは、土台となる上の部分を取り付けられるようにはじにマーキングをして切り出して。
あとは、それをはめられるように二本の支えに穴を空けてはめると。

工程はこんな感じだろうか。

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