ブラック王子に狙われて①
あっ…表情が元に戻っちゃった。
で、でも……今、言わなきゃ。
きっと、後悔する……。
たとえ、玉砕したとしても。
「け、慧くんに……話したい事が…あるの」
「………」
彼は顔色1つ変えず、
「えっと……」
ヤバッ……涙が出て来た。
頑張れ……私!!
深呼吸して………。
「わ、私……今でも慧くんのこと好きなの。ううん、前よりもっと好きになってる」
「………」
「慧くんが信じてくれたのに、私は逃げて…凄く後悔した」
「………」
「慧くんのお兄さんとはホント何でも無くて、私が正直に言えなかっただけ」
彼は眉間にシワを寄せた。