ブラック王子に狙われて①
……とある日。
ユウが部室の掃除当番らしく、俺は昼休みを1人で過ごす事になった。
そんな俺に……
「ねぇ、今日珍しく神宮寺くんが1人だよ」
「今日なら一緒に食べられるんじゃない?」
何処からともなく聞こえてくる。
マジかよ。
俺は購買でパンとお茶を買い、教室へ戻るフリしてウザい女子を撒いた。
はぁ…やっと撒けたな。
着いた先は屋上。
夏日でかなり暑いが、ウザい女子に囲まれるよりマシだ。
俺はベンチに座り、さっさと昼飯を済ませ…横になった。
屋上なだけあって、風が吹き抜け、意外と気持ちいい。
昼寝でもしようと目を瞑った瞬間!!
ガチャッとドアが開く音がした。
ヤバッ……バレたか?
身動きせずじっとしていても、話し掛けられる様子は無く。
かといって、再びドアが開く音もせず…
俺は恐る恐る身体を起こして…入口の方を見た。
すると―――――!!