ブラック王子に狙われて①
ったく、アイツまだか?
いつまで俺を待たせたら気が済むんだ?
俺はプールの入口で待たされている。
「…ぉ…ま…た……せ…」
声がした方へ視線を移すと―――――!!
「おっ、遅ぇよ……」
「ご、ごめんなさい……」
「い、行くぞ」
絢は紺地に白のドット柄のワンピース水着を着ていた。
ビキニでは無いので目のやり場に困るワケでは無いが…
それでもやっぱり……照れる。
「け、慧くん」
「ん?」
「へ…………変?」
「別に」
「………」
手を掴んで歩いてる俺にはコイツの表情が見えない。
俺様に聞いといて何なんだ?
すると、絢が急に立ち止まった。
「ん?どうした?…絢」
「やっぱり、慧くんも胸の大きい子が良いよね?」
「は?」
「ご、ごめんね?私……」