ブラック王子に狙われて①
…っんだよ、そんな事かよ。
胸が小さいから気にして出て来るのが遅かったのか。
俺はコイツと初めて出会った日から…
コイツの悩みを知っている。
………今さら……。
無言の絢の手を引いて、温水プールに入る。
それでも絢は黙ったまま。
「絢?」
「………ん?」
流れるプールに入っている俺らは…
流されるままに流され……
俺は絢の腰を抱き寄せた。
「キャッ!!」
そして……
絢の耳元で………
「別に世の中の男全員が、巨乳好きってワケねぇだろ」
「え?」
「俺は初めから貧乳って知ってるしな」
「っ!!もう!!パシッ」
「痛ってぇなぁ。何すんだよ!」
「貧乳って言わなくたっていいじゃないっ!」
絢は膨れて……泳ぎだした。