ブラック王子に狙われて①
「…にしても、あの王子がねぇ」
「ん?」
「絢を好きになるなんて…」
「は?それは無いから…」
「はぁ?アンタ分かんないの?」
「何が?」
「王子のとりまきが絢を攻撃して来ないの、何でだと思う?」
「そう言われてみれば…何でだろう?」
「王子のお陰だよ?」
「はぁ?えっ、何で?」
「何でって一目瞭然じゃん!」
「へ?」
「首!!」
「首??」
首? 首がどうかしたの?
私が首筋を触っていると、
「絢の首のキスマーク」
「キスマーク?」
「王子に付けて貰ったんでしょ?」
「はぁ?付けて貰ってるんじゃなくて、勝手に付けられてるんだって!」
そうよ!!
有無を言わさず、毎日勝手に付けてるんだから!!