ブラック王子に狙われて①
「お邪魔します」
「………上がれ」
玄関に立ち尽くしてる彼。
腕を組んで仁王立ち。
相変わらずの…俺様。
靴を揃え、彼の後を追う。
着いた先は彼の部屋。
「何処でも好きな所に座れ」
「………はい」
彼がソファの真ん中に座ったのを確認して、
前回同様、ラグの上に座る。
「何、ソレ」
「へ?あっ、コレ母からです」
今日の事を話すと、超ハイテンションで用意した。
ウチの母親特製“ミルクレープ”
差し出す手が震える。
そもそも、こういうの嫌いだったらどうしよう。