ブラック王子に狙われて①
「お夕飯も食べてったらいいのに…」
「い、いえ…。今日はもう遅いので。お昼ご飯ご馳走様でした。とっても美味しかったです」
玄関先でお礼を述べると…
ガチャッ。
「ただいま」
「あら、帰って来るの今日だった?」
「もしかして、忘れてた?ん?慧の彼女?」
「あぁ」
「は、初めまして…市村 絢です」
突然の訪問者。
話しぶりからして…身内だよね?
!!!
顔が…慧くんに似てる。
って事は……お兄さん?
「あっ、晋(シン)絢ちゃんを送ってあげて?」
「えっ!?だ、大丈夫です…」
「お袋、俺が送るからいいって」
「いいじゃない。晋、車で送ってあげて?」
「あぁ、いいけど…」