さくらいろ


そんなこと、もう関係ないや。

どっちも捨てないって決めたんだから。


隠さなくていいよね。

作り笑いなんて…もういらないよね?


誰か、杏里は正しいって言ってよ。

そうすればどれだけ楽だか。







「胡桃、杏里に話したいことがあるんだ」




胸騒ぎがした。

…気がした。


ぱっと彼女の顔を見る。


…相変わらず、にこにこしていた。


< 138 / 185 >

この作品をシェア

pagetop