さくらいろ


決意して歩いた通学路はなんだか違って見えた。

道ばたの小さな花とか、普段気づかない綺麗なものがよく目に入る。


心持ちひとつで、こんなに世界が変わる。

自分次第でどうにでもなる。


そんな気がした。


空も晴れてる。


「おう杏里! 昨日ぶり~」

「あ、海斗くん! 今日はチャリなんだ」


後ろから海斗くんが来た。

顔がほころぶ。


昨日はありがとう。


そんなことを思って
二人で校門をくぐった。

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