さくらいろ


胡桃は思った。


このままじゃ、杏里に嫌われちゃう。


嫉妬でどうにかなりそうだった。



…いや、もうなってたのかもしれない。


いろんな策略が頭の中をめぐって、めぐって、どうにか二人を引き離そうって、脳味噌がぐるぐるして、こころの中がぐちゃぐちゃして。



…神木くんに言ってしまいたいと思った。


杏里が男嫌いな理由、ぜんぶ、言ってしまいたいと思った。


だから杏里にちかづかないでって、

友達想いの親友を装って。

そんなことで
神木くんがこっち向くわけないのに。


…ばかみたい。
< 165 / 185 >

この作品をシェア

pagetop