さくらいろ


そんなことを考えながら再び縫い始めた。


…その時。



「荻野、ちょっと糸かして」


いきなりあの声に話しかけられて。

…心臓が、はねた。


と、同時に。
 
「いたっ」


自分の手を針で刺してしまった。



…ばか。

ほんと。

 
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