さくらいろ

雨に溶ける涙



放課後。


「杏里ー今日一緒に帰ろうよ!」


スクールバッグを肩に掛け、うちの机まで来てくれる美夏。


「ごめんっ!今日図書室で勉強してく」


高校に入学してからはじめての定期テスト。

そろそろ勉強しないと、どんな順位をとってしまうのか不安である。


「そっか~テスト近いしね。了解!がんばって」


「ありがとう!またね」


美夏は家で勉強する派だ。

先に帰ってもらい、うちは図書室に向かうことにした。


< 182 / 185 >

この作品をシェア

pagetop