さくらいろ
雨に溶ける涙
放課後。
「杏里ー今日一緒に帰ろうよ!」
スクールバッグを肩に掛け、うちの机まで来てくれる美夏。
「ごめんっ!今日図書室で勉強してく」
高校に入学してからはじめての定期テスト。
そろそろ勉強しないと、どんな順位をとってしまうのか不安である。
「そっか~テスト近いしね。了解!がんばって」
「ありがとう!またね」
美夏は家で勉強する派だ。
先に帰ってもらい、うちは図書室に向かうことにした。
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