さくらいろ


いやな予感がした。


このメール。

…見てはいけないような。

見たら後悔するような。


そんな気がして。


「…っ」



勢いよく布団をかぶった。


ケータイは、やけに存在感を持って。

机の上でじっとしていた。


あれからケータイは鳴らない。


静かな部屋。




< 51 / 185 >

この作品をシェア

pagetop