さくらいろ


…むくりと起きあがって、ケータイに手を伸ばした。


シャランと揺れる、雪の結晶の形をした銀色のストラップ。


やっぱり一通だけ来ていたメールを開こうと思った。

きっと胡桃だ。

そう思った、だからケータイをみるのが怖かった。


胡桃にもらったストラップが小さく、きらきらと揺れている。



…迷ってても仕方ない。

メールボックスを開いた。

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